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2016/04/09(SAT)_1
翌日04/10(SUN)の、ユアテックスタジアムでのベガルタ仙台戦に先駆けて、福島から仙台までをレンタカーで縦断してみることに。
浜通りの国道6号線が、帰還困難区域の通過制限があれど全通したということで、これを機に通ってみましょうかということで。


東京駅06:57発、ひたち1号で終点のいわき駅まで。09:18に到着。
JRの駅レンタカーを利用して、福島県浜通りの縦断プラスアルファのスタート。

東京がレンタカーのスタート・ゴールでないのは、自分がサンデードライバー以下の実家帰省時ドライバーということや、
1人行動で交代要員がいないため。腰痛持ちですし、東京-いわき/仙台-東京間は鉄道に頼ります。

いわき駅スタートで、普通車(トヨタ Vitz)を12時間レンタルで約6,000円、(仙台駅への)乗り捨て返却オプションが約8,000円、
ガソリン満タン返却でのガソリン代が約4,000円。「週末パス」の割引があっても、1人行動ということで結構高くつきます。
まぁこれはしょうがないというか、今後の機会を考えれば、今回は折角ですので大枚をはたきます。

09:30スタート。
カーナビ登録など特にせず、国道6号線方面へ。
基本は国道6号線で仙台方面へですが、まぁ適当に。6号線を越えて舞子浜海岸まで。
南に行くと塩屋埼灯台との案内がありましたが、ちょっと遠回りになりますので、ここはまた別の機会にでも。

海岸線は、津波対策の高い防波堤を建設中。車から太平洋を眺めることはできないほどの高さ。
ここのみならず、一般車や工事用トラックの往来はそこそこあるので、路肩に車を止めて写真を撮るようなことはそう多くはしませんでしたね。 堤防(海岸)などへは、工事用車両のみ進入可能であり、工事は現在進行中の状況でしたので、海を見に降りることも不可。

いわゆる帰還困難区域では、一般車両が文字通り脇道に外れることはほぼ不可能ですし、そもそも、 海岸や田畑の広がっていた普通なところが、3.11の各事象である種のランドマークになったような感じではありますから。

先に、率直に書いておくと、そういった「普通」なところへ、3.11の事象がなければ行ったかと問われたら、NOでしょう。
これは別にここだけではないですし、たとえば自分の出生県のすべての市町村に滞在したかと聞かれたらNOですし。
そういったところで写真を撮るようなカメラマンやジャーナリストといった類ではありませんので。

まぁ、最初こそちょっと意気込んだりでしたが、次第に「巻き」で進むようなタイムスケジュールにもなり、
夕暮れの撮りづらい時間帯になると、仙台に到着するほうへ意識が向かいました。

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四倉の、道の駅脇にある漁港に。
地震や津波で崩れた岸壁は、綺麗にコンクリートで修復済。もう5年が経過していますからね。
道の駅も綺麗に再建されていますが、その裏の漁港一帯は、内側を護るべく建てられている最中の防波壁。
それでも、三河や遠州とかの漁港などを見ていれば、こういうコンクリートやテトラポットは当たり前というか見慣れたもので。

国道6号を北上して、久ノ浜駅前の交差点を右折して海側へ。
2012年10月に立ち寄った久ノ浜の海岸と住宅街が、どのようになったかをちょっと見てみようかと。

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道路はきれいに舗装されて、土台の残っていた各邸宅跡も、家が建てられるまでには整地されていました。
秋義神社はそのままでしたが、住宅の区画や堤防へは工事用車両が行き交い、交通整理もしてましたので、
頻繁に車を停めることは出来ず、空き地で数分ほど車を止めて、全容を見た限り。

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殿上崎のほうへ進みますが、漁港から先は行き止まりですので、引き返して空き地から久ノ浜の海水浴場方面を。
砂浜は残っていますので、海水浴はできそうでしょうか。
それにしても、あの崩れた堤防がここまで高い堤防に様変わりしましたね。

あとは、整地された区画に住宅が建ち、以前の状態に戻るかどうか。
住宅が建てば外部の人間が往々にやってくるような場所ではなくなりましょうから、自分がここに来るのも最後でしょうかね。

2016/04/09(SAT)_2
久ノ浜から再び国道6号を北に。常磐線の末続駅がありますので、立ち寄ってみます。

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末続駅。

2012年10月でも、末続駅を越えて広野駅までは常磐線は開通してましたし、ここも無人駅ですが開業中。

未確認で進行形

「未確認で進行形」の各キャラクターの苗字が、常磐線の浜通り区間の駅から取られていますので、制限区域以外で行けそうな駅には寄っておこうかと考えていた次第。 これも、今回の旅の目的のひとつということで。

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ということでまずは、末続このは。

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広野町に入り、国道6号沿いのドライブインのそば屋で昼食。今日は暑い日ですので、ざるそばを。ごちそうさまです。
客層は、作業着を着た発電所作業員やトラック運転手。自分のような観光者は浮いてますね。

広野駅は飛ばして、Jビレッジへ。
昔はここまで、タクシーが捕まらず広野駅から片道約30分以上を歩いたものです。遠かったですよ。

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敷地内の駐車場へは駐車できますが、館内は原発作業員の前線基地。
本館からは作業員が出入りしてますし、警備・誘導員もいますので、写真を撮るような雰囲気ではなくなってます。

過去には、この中にも入りましたけれども。
「サムライブルーの料理人」西シェフは、現在はこの近くの二ツ沼総合公園でレストラン「アルパインローズ」を営業。
先に食事を済ませていましたし、懐事情や時間の関係もありますので、今回は寄りませんでしたが、2018年以降のJビレッジ再開などでこのあたりが平時になった際には、ゆっくり食事を愉しみに寄りたいですね。

Jビレッジからまた国道6号を北上。JR竜田駅の看板がありましたので、フラッと右折。

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JR竜田駅。

常磐線は、現在はここまでの運転。ここから原ノ町駅まで、途中駅を経由しない直行の代替バスが運行されています。

週末パス域内ですので、プラットホームへ。
窓口で挨拶するも駅員は奥に行っていた様子で、撮影し終わる頃に駅員が出てきてちょっとお咎めっぽく言われましたが。
まぁ、無秩序に駅に入る人がいることで警戒しているのでしょうけれど。

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広野駅と同じような、2面3線のホームとそれをつなぐ跨線橋を持つ駅。
現時点ではここが折り返しのため、跨線橋を封鎖して仮設橋で奥のホームへ向かわせる方法。
ということは、広野駅にあった仮設橋は取り除かれて、10年以上前に訪れた時のように戻ったのでしょうね。

竜田駅を出たあたりで、お昼12時前。再び北上します。
竜田駅の隣の富岡駅は海寄りで、津波によって駅舎まで流出したところ。
少し前には、流出した跨線橋を取り除いたとの報道でがあったり、NHKの特番では駅前の旅館を取り壊した映像もあり。

映像では、その周辺含めて工事用車両が行き交っていましたから、ゆっくりできる場所はないだろうということも含めて、寄ることはしませんでした。 津波を受けた駅舎はここだけでなく、宮城県側の常磐線各駅や南三陸の志津川駅など多々ありますし、全てに寄ることを目的とはしていませんので。

さて。
国道6号線を北上するにつれて、避難指示解除準備区域→居住制限区域→帰還困難区域となっていきます。
富岡町は福島第2原子力発電所(2F)があり、啓蒙施設な「東電エネルギー館」もあったりして、東電株主としては寄りたいところでしたが、現在は閉鎖中。

6号をちょいと右折して2F方面へ。ですが、2Fに近づくに連れて検問所ありの看板もあり、レンタカーの観光客が物見遊山で行くのはアレですので、そこを避けつつ裏道を進みます。

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ここを真っ直ぐ行くと2Fですが、左折します。

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途中、太田陸前浜街道踏切と交差。
沿線の草は伸びて枯れてを繰り返し、電車の通らないレールは錆びて寒暖で変形してます。

除染作業中のピンクリボンは、このあたりはそんなに多くなびいてはいませんし、線量も高くはなさそうですので、
なんとか夜ノ森駅まで常磐線の再開をと思いますね。

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再び国道6号に戻ります。
もうこのあたりの交差点の幾つかでは、制限区域に掛かることで直進しかできないようにバリケードがなされていますね。
夜ノ森駅へ向かう道は左折OKですので、国道6号の西へ、まずは左折。

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途中、道を誤って東洋学園や館山溜池などがあるところへ入ったりもしましたが、細い道は舗装が割れて通行止め。
Google Earthの履歴を見てると、一度制限区域となったことで車が走らず、草が舗装を破って道路が劣化した感じでしょうか。

常磐線などと同じく、除染を行ったあとのインフラの復旧が、この次のフェーズとして待っているということで、穿った見方をすれば、ここには職があるという事になりますが。

それまでの間は、人間以外の生物にとっては楽園なのでしょうね。

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12:30前。夜ノ森駅の西側に到着。

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「未確認で進行形」のヒロイン・夜ノ森小紅、ということで夜ノ森駅。

駅の東側にある有名な「桜のトンネル」や開花基準樹は制限区域内のため入れませんが、駅の西側と南側は巡れます。

今回、ガンバ大阪のベガルタ仙台戦が東北の桜の季節と合致して、夜ノ森の桜を見に行くにぴったりということで、旅のメインとしていた訳でございます。

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道路脇のちょいとしたスペースに車を止めさせてもらい、桜並木を歩いてみることに。

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駅の北側の跨線道橋は帰宅困難区域に指定されているため、立ち入り不可。
隙間からちょいと入ることは可能ですが、周辺はパトカーの巡回があったり、「町内を監視カメラで監視中」との横断幕も。

桜や雑草の合間からプラットホームなどを覗くも、生気は失われていますね。
駅舎正面や周辺が帰宅困難区域のため、そちらを見ることはできずに、南側の跨線道橋を越えて南東方向へ。

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富岡町立富岡第二中学校の前の道路も桜並木となっており、見事な開花です。

中学校の脇道に車を停めさせていただき、見物します。
メインストリートは駐車禁止の看板がありますけど、あまり守られてはいませんね。
まぁ、自分が停めた脇道が駐車OKなのかは不明ですが。

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北側の駅方面へは、町民などの許可証を持った関係者のみ立ち入り可能。
この付近にあった電光掲示板には、「公民館付近は毎時2.10マイクロシーベルト」との表示。
一方、桜並木にある富岡第二中学校内にある線量計は、毎時0.638マイクロシーベルトの表示。

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防災無線のスピーカーからは、桜は車内から見物しましょうとの通告ですが、みんなで赤信号を渡っている状態というか。
まぁ、毎時約0.6マイクロシーベルトなんぞ、ここで小一時間桜を見る程度では大した問題でもありませんし。
パトカーの巡回はありますが、取締りはされず、皆思い思いに桜を見物したり絵を描いたり写真を撮っていたり。

桜並木の近くには生鮮卵の自動販売機があり、中の卵は割れて、取り換えやメンテナンスはされてはいない状態。
卵の中身が見当たらず、悪臭も特になかったのは、この5年の風雨や微生物によって消滅したのか、もしくはディスプレイ用途で卵の殻を置いていただけなのか。

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桜並木の道路を東へ一本入ると、住宅や脇道へはシャッターなどで封鎖されて、進入禁止となっています。
まだ普通の町へは戻っていないことになりますが、諸々の作業が終了した暁には、桜のトンネルに続いて、「未確認で進行形」のもう一つの舞台訪問ということでも、人の往来が増えていけば良いですね。

その日の15時頃のNHKラジオのニュースを聴いていたら、桜のトンネルの方面へ丸山環境相が訪れたのだとか。

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13時。夜ノ森の桜並木を離れ、再び常磐線を渡って夜ノ森駅の西側へ。
国道6号に戻りはせずに、ちょいと県道36号線を西側に進んでみます。

道の脇には、ピットレーンのごとくスクリーニング施設も点在しています。
自分のようなふらっとやってきた一般乗用車は素通りですが、除染作業をしてきた大型車などは対象なのでしょうね。

こういった、ダンプカーなどの大型車の往来もそこそこあり、路肩を探して止まって写真をというような余裕はありません。

そのうち、常磐自動車道をクロスします。
仙台へのショートカットではありませぬ。高速代はケチりますので。

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常磐道を越えて県道を更に西に進むと、山道に。
ところどころに、地震で崩落した山の土が積まれて保管中。こういったものにも線量を測定して、結果問題ないレベル。
ほか、時短も期待できるショートカットのトンネル工事が行われていたりと、トラックなどの往来がそこそこにあります。

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そのまま山を越えて進んでいくと、川内村に入ります。そして国道399号線に合流。
川に沿って走ると、3.11後にオープンしたファミリーマート。ここで水分補給。
地元物産も取り扱うとのことですが、ゴールデンウィークからの販売ということで、見本が並べられているのみで購入はできず。

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14:45頃、川内村役場に到着。
土曜日で、裏手にあるコミュニティセンター(公民館)も含めて閉まっていますから、そのまままた西へ。

村役場の周辺には郵便局や温泉施設、各民家が点在し、中心部という感じ。
個人的な興味度などから、素通りとなっていますけどね。

川内村は、3.11後の原発関連事故で全村避難していましたが、2014年10月までに村内の避難区域は全て解除。
とはいえ、3.11の契機によって、脆弱ながら良くも悪くも維持されていたシステムは崩れて、限界集落へ進んでいっている様子。

時論公論 「福島県川内村 復興へ続く苦難の道」(NHK)

農林業と土石採掘、そして原発施設への就業を主としている中で、上記のファミリーマートに併設された案内所のパンフレットでは、自然以外に目立った観光産業や娯楽施設などもなく、 それらも、傍から見れば、
「ここ(川内村)でなければならない(見られない)、というものがなければ、わざわざ来ないよね」
と考えてしまうと、上記の「時論公論」の村長のように、さらに言えばペスト流行後のヨーロッパのルネサンスのように新規事業に転換・特化して村を興すか、 村を自然に還して人間は既に拓けている市街へエクソダスするか、ということになりましょうか。
まぁ、いずれも外野からの意見です。


さて、国道を北上します。
当初予定では、葛尾村まで進み、浪江町との境まで行こうかと思案していました。

浪江町は、日本テレビ「ザ!鉄腕!ダッシュ!!」のDASH村があるところです。
3.11で、DASH村を含めて浪江町は有名になった感もありますが、それ以前にはDASH村内でのボヤ騒ぎが新聞に報道されて、この辺にあるというのは知れ渡っていました。
近年はGoogle Earthもあり、「北緯37度33分5.27秒、東経140度48分5.35秒」という情報もネットに出ていますし。

DASH村の入口は立入禁止の看板があったり(Google Earthで見られます)、そもそも浪江町は帰還困難区域に指定されて、
関係者以外の通行はほぼ不可ですから、町の境まで行ったところでバリケードなどを見る程度にはなるのですが。

それでも、行けるまで行こうかなと思っていましたが、車を走らせても時間が過ぎるだけでなかなか川内村から出られない。
15時近く、田村市との境界にたどり着いたところで、仙台までの行程を考慮して引き返すことにしました。

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福島市方面へ山道を抜けるにも更に苦労が掛かりますし、国道6号線の帰還困難区域を経由しての仙台行きが今回の主旨ですから、このまま夜ノ森駅方面へ戻ります。

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15時。田村市との境から、再び川内村内の国道399号線で逆戻り。
仙台駅のレンタカー返却は、営業所の閉店時間の21:00までですのでまだ6時間はあるとはいえ、暗くなって写真も撮れなくなる前にはある程度の距離を進んでおきたいですから、飛ばしつつ富岡町方面へ。

途中、滝川ダムの見える龍海大橋へ。
橋を渡った傍の路肩に車を止めて、ちょいと撮影。
大型観光バスも1台停車して、どこかのボランティアグループらしき団体も同じように写真撮影。

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ダムの反対側は、遠目に福島第一原発。これを見るための停車です。ここから福島第一原発までは、約11km。

写真の左から、6号機と5号機。
原子炉建屋の屋上が崩落した1号機ならびに建屋外観は維持されている2号機までは屋根がちょいと見えて、屋根が崩落した3号機は見えず、建屋にカバーが掛けられた4号機の順となります。

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6号機と5号機。

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1号機~4号機。

それぞれ、α77 II + ミノルタAF300mmF2.8G + テレコン2X = 900mmで撮影。

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滝川ダム。
逆光な時間ですので、これは行きに土砂が積まれていた路肩から撮影したものとなりますが。

滝川ダムは、3.11後に完成して運用開始された新しいダム。
これによる治水で、下流域では農業をということでしょうか。
この周辺の区域で農業が行われて、県外へ出荷されているのかは不明ですが、なんにせよ各産物の全量検査で閾値を超えていなければ問題はないのですから、普通に食べますけどね。

未だに、福島の農産物に対して誤った認識から忌憚を表明してツイッターが炎上するとかのバカがいるそうですが。

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県道36号線に入り、行きと同じ道で夜ノ森駅北側を進んで、国道6号線に帰着。
ここから本格的に、帰還困難区域を進むこととなります。
通行中は窓を閉めよとのアナウンスがあったりしましたね。

α900は別途のリモコンでシャッターを切れますよとアリバイを書いておき、制限速度を守りつつ撮影。

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福島第一原発へは行かず、直進します。

信号交差点では、殆どは左右折なく直進のみですので、無点燈が主となります。

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点在する電光掲示板に放射線量が表示されていましたが、高くても毎時3マイクロシーベルト台といったところ。
国道を1F側に進んだり、人が立ち入らない森林などには、毎時10マイクロシーベルトを超える箇所はまだあるのでしょうけど。
そういった屋外で24時間生活しない限り、国道沿いで除染が済んだ家屋とその屋内であれば、人間の免疫システムが放射線の影響を上回り、大きく問題が出ることはないのでしょうね。

まぁ、このあたりの国道6号沿いはシャッター街ですから食料調達がまず困難ですし、更には復興のためのダンプカーなどの往来による排気ガスや砂ぼこりのほうが人体に対しての影響が大きいのかもしれませんけど。

都内の放射線の影響を恐れて九州へ移住したとかいう、東なんとかといった評論家がいたりもしましたが、中国人がゴビ砂漠などで核実験した際に出された放射性物質も合わせてPM2.5として九州に降って、 そっちの空気を吸ったほうが危ないんじゃないのとか思ったりもしますがね。

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それにしても、今日は暑い日でした。
レンタカーのエアコン操作に難儀したので、ウインドウを全開にしながらドライビング。

大熊町、双葉町を順々に北上。
この間で常磐線大野駅がありますが、そちらへは行けないため、「未確認で進行形」キャラ苗字の駅探訪(大野駅=大野仁子)は不可。
荒井チェリー先生の別作品で今春よりアニメ放映中の「三者三葉」の小田切双葉=双葉駅も、制限区域内となります。

JR双葉駅への案内板すぐの交差点では左折は出来ず、しばらく進むと浪江町に入境。
左折できる場所がありましたので、裏から双葉駅へ行けるか、チョイと寄り道。

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駅方面へ向かう途中で通行止めの制限区域。
このあたりを運転中に、リスが道路を横断していくのも見えたりしました。人間がいないことで、動植物が謳歌しているのでしょうね。

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16時。
国道6号を横目に、細道を北上しつつ、県道253号線に入って北上。

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JR浪江駅。

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駅は閉じられて、中に入ることは出来ません。
プラットホームの金網越しに見学。ケーブルが垂れていたり、除染済のリボンが巻かれていたり。

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駅前を。

駅から少し離れた住宅街には、ドキュメンタリーで流れるような、崩れた家屋を伸びきった草が覆うような場所もあるのでしょうが、自分はそういったものを撮るような身分でもないですし、 そのあたりはスルーとなります。まぁ、国道などの大きな道路沿いでは、そういう家屋を見ることはありませんでしたが。

浪江町海側の、浪江駅周辺などは避難指示解除準備区域。
2017年3月には小高駅から浪江駅までの常磐線再開を目指すとのニュース。

このあたりも工事用車両が行き交っていましたから、道中に渡った踏切から見える線路や並走した鉄道橋の復旧も行うことで、徐々に復旧という感じでしょうか。

県道をさらに北上。16:30。
JR桃内駅へ到着。道路から小高い場所にありますので通り過ぎてしまい、戻ってきたりもしましたが。

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JR桃内駅。ということで、桃内まゆら。

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仙台方面を望む。

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浪江駅方面を。

Wikipediaなど、地震後暫くしての写真では線路に草が伸びて覆われている状態でもありましたが、現在は除草済かつ除染の最中という感じで、高圧洗浄用のタンクやホースが置かれています。 平日であれば入れなかったかもしれませんね。

数日前のニュースでは、原ノ町駅から小高駅までを除染して、曲がったレールや設備の修復工事を開始するとのこと。

時間は16:30過ぎ。
西日も厳しく、時間的余裕もちょっと無くなってきましたので、国道6号線に戻り北上します。

とはいえ、国道6号はトラックなどがゆっくりと走っているので、上下計2車線の道路に渋滞も出ています。
復興で働く方々を非難することではありませんが、渋滞先頭の大型車の前に長く空白な道が広がっているのが見えると、ちょっとなんとかしてくれよとも言いたくはなりますね。

反対からの車はそこそこに走ってますから、車線を出て追い越しというのも、OKな区間であれどなかなか難しいですし。
復興に際して作業用の大型車両も通ることから、脇の土地を国が買い取って4車線化にしておけばとも思ったりもしますけど。

渋滞の中を進み、17時。
南相馬市の道の駅がありましたので、渋滞を避けたりお土産を買いつつの休憩。
原ノ町まで来ると、常磐線も部分開通していますし、拓けてきていますね。

6号線を進みつつ、左折。原ノ町の次の駅、鹿島駅へ。17:30到着。
ということで、鹿島駅=鹿島撫子。

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原ノ町駅には寄りませんでしたが、先日に、3.11からずっと置かれていた旧「スーパーひたち」651系が撤去・廃車されました。
そこから鹿島駅を越えて相馬駅までの間は、復旧済。

鹿島駅到着時には、相馬方面からの列車が到着して、部活帰りっぽい女子高生が降りていたりも。

2016/04/09(SAT)_8
鹿島駅から国道6号線に戻ります。
日が暗くなり、渋滞が解消されることはなく、ゆるやかに仙台までの残り約70kmを北上。
このあたりは海も近くなり、3.11の津波の到達点の看板標識も掲げられていました。

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18時過ぎ。
JR坂元駅前の交差点がちょうど赤信号でしたので、内陸移設と高架化されて工事中の坂元駅を車内からちょいと撮影。
工事中ですし、右折してそこまで行くことはありませんでしたが。
時間的に、流出した旧坂元駅に行くのも難しいですので。

2016年末には相馬駅から浜吉田駅まで復旧、とのプラカード。
これにより、仙台・岩沼から原ノ町までが復旧となります。
そこから先の、帰還困難区域にも掛かる双葉駅~富岡駅が復旧することで常磐線全線の再開となります。
自分の常磐線乗車の最北は広野駅ですので、全線再開後には、Jビレッジに寄りつつ、特急ひたち仙台行きか普通列車で仙台まで完走したいですね。

デジカメ写真を見たところ、この次の画像は仙台駅でした。
ここからまた渋滞の6号線を、NHKラジオを聴きながら、ひたすら北上ということになります。

それにしても国道6号線のこのあたりの渋滞がひどいですわ。切に、4車線化をしていただきたいものです。

このあたりで、仙台東部道路とクロス。近くには山元ICがあり、カーナビがそちらへ誘おうとしますが、国道をひたすら北上。
そのうちに、亘理町に入境。

2012年には、亘理漁港の近くで名物はらこめしを購入しましたが、 18時過ぎたらお店も閉店でしょうから、空腹を我慢しつつ直進。

18:45頃。
阿武隈川を越えてようやく宮城県へ入境。長く走った福島県とお別れです。
川を越えてすぐに国道4号線に接続して、国道6号線は終了。寄り道ばかりでしたが、いわきからここまで、まずは走り抜きました。

あとは、腰と背中の痛みに耐えながら、国道4号線の渋滞の中、仙台駅へ。
時間的余裕があれば、仙台空港へ寄ってみようかと思っていましたが、そんな時間はなく。
名取川を越えて、長町駅あたりから広瀬川を沿って、愛宕大橋を通過してラストスパート。

19:35過ぎ。仙台駅東口のJRレンタカー営業所に到着。
21時の営業所閉店時間には十分ですが、手続き等ありますし、こちらの腰痛や背痛がアレでしたので、先にゴールイン。
疲れましたわ。

仙台
長く工事していた仙台駅の自由通路。3月末にOPENしたばかりで、見違えましたね。

さて、今日のゴールはここではなく。
まずは、ようやくの夕食をということで、牛タンを。
新幹線改札側の牛タンロードはどこも行列で、賑わってますね。S-PAL内の、伊達の牛タンで定食を。ごちそうさまです。

宿泊は、仙台ですと満室でちょっと高い。
まぁ、これは単に自分が直前まで予約などしなかっただけのことですが。
明日のベガルタ仙台戦の前の午前中に、山寺に行ってみようと考えていましたので、山形まで向かいます。
「週末パス」は山形も範囲内ですので、行けるだけ行こうということで。

仙台
プラットホームの工事や、自由通路などの若干の工事が終われば、仙台駅完全リニューアルという感じですかね。

21:04発の山形行き仙山線に乗り、Lenovo Yoga2 Tabletを開いて今日のサマリを書きつつHPを更新。
22:24、山形駅に到着。

山形
あとはビジネスホテルにチェックインして温泉で体を癒やして、出羽桜のカップで一息。
おつかれさまでした。